割り切り
自分が選んだ道だから、どんな稽古でも、言い訳せずにやるべきだ。
これは、当たり前のように聞こえるが、表に出ない現実が隠れている。
やれることはすべてやったはずなのに、致命傷を負わないまでも、その世界から、退場せざるをえないケースは五万とある。
あるタレントが言っていた、人生の目標は
「死なないこと」
つまり、大ブレイクしなくても、その世界に長くとどまることが一番幸福だ、といいたいようだ。
よく、一回でも優勝できたなら、どうなってもいい。
太く短くてもいい、と。
個人的な価値観だが、これまでやってきて、
子供の目から見た空手の世界、
選手としてみた空手の世界、
選手としての限界を感じた時に見た空手の世界etc
どの場面でも太く短く終わってもいいとは言い難い。
その道で、ご飯を食べているわけではないので、その世界にいることがやはり一番、幸せだろう。
その中で結果をのこすことができれば、それに越したことはないが。
身体に傷を負いつつ、勉強をおろそかにしつつ、続けてもいいことはない。
まして、退場させられてしまうほど、不幸なことはない。
この稽古をしたら身体を壊すという、警告など、自分の身体からの声は自分が一番よく聞こえている。
ときに継続するために割り切りは必要。
美談ばかりに酔わせられて、空手の稽古から退場することは本末転倒。